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本の紹介:小杉健治さんの「公訴取消し—検事・沢木正夫」

公訴取消し—検事・沢木正夫
  小杉 健治
  双葉文庫 ¥720-

目次 プロローグ
   CHP.1 強か者
   CHP.2 心の奥
   CHP.3 疑惑
   CHP.4 恩諠

これは「検事・沢木正夫」シリーズらしいのですが、私はこの著者の本を初めて 読みました。非常に読みやすい本で、1日で読めてしまいました。この本の最大 の特徴は、日本の検察と警察の微妙な関係が面白く書かれており、刑事裁判の流 れなどが非常によく分かります。わが国でも裁判もの、刑事ものは娯楽作品とし ても人気があるにも拘らず、一般の人はそのしくみを意外と正確に知らないこと を考えると、そうした組織的事情を面白く書いている作品が少ないのかもしれま せん。 主人公の検事と犯人、そして事務官のキャラクターの描写もよかったです。 推理小説やこうした裁判ものに共通するのが人物描写の現実感のなさですが、こ の作品においては、二時間ドラマに出てきそうな気のよい事務官がよく書かれて おり、「こういう人いそうだ」と思わせます。 ストーリー展開はまったく飽きが来ない勢いで書かれており、物語としてもお勧 めできる内容です。他の「検事・沢木正夫」シリーズも読みたいと思います。
lem

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