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本の紹介「ひとり日和」

ひとり日和
  青山 七恵
   河出書房新社 ¥1,260-


芥川賞受賞作品  あの、辛らつな石原慎太郎が褒めている、と聞いてがぜん興味を持った。芥川賞は金原ひとみ「蛇にピアス」綿矢りさ「蹴りたい背中」は読んだ。モブ・ノリオ「介護入門」は途中で挫折。直接作品は読んでいないけれど、芥川賞作家では村上龍、柳美里、花村萬月、辻仁成、小川洋子、遠藤周作、松本清張の作品は読んだことがあり、好きなのは花村萬月、辻仁成、小川洋子、遠藤周作で、苦手なのは柳美里だ。そう、石原慎太郎を読んだことがない私が「石原慎太郎が褒めている作品」に興味を持つこと自体おかしいのだろうけれど、辛口の有名人が褒めているものに興味を持つのはまっとうな俗気といえよう。
 しかし、読んでみて「なるほどこいつは凄いや!」とならない所がぎりぎり私固有の文学への嗜好だろう。
 つまんないわけじゃないけれど、自分の記憶なのか本能なのかわからないところを刺激する文学作品特有のじんわりした共振がまったくなかった。主人公の中途半端な暗さと中途半端な自意識が良くも悪くもひっかからなかった。世代の問題だろうか。
 ただ、作者が小ざかしいことを計算しないで書き続けたことが、細部の「まだら」に感じることが出来、作者個人への拒否感は生まれていない。
 芥川賞・石原慎太郎などの背景と、この作品の持つ「普通さ」を踏まえて、人々がこの作品をどう思うか?読んだ後、「Amazon」のレビューを見ることは間違いなく面白い。
lem

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